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ある日の一休・麻衣家
麻衣・黒
赤ちゃん赤ちゃん
「は〜い、お休み前の点呼しま〜〜す♪」
そこは一休・麻衣家の城。何度も何度もオハラハウジングセンターへ出かけ、改築に次ぐ改築、増築に次ぐ増築したお城の大広間である。

それぞれパジャマにナイトキャップ、そしてお気に入りの枕を持った2人の子供たちがずら〜〜っと並んでいた。
そう、これは、朝夕の定例集会(え?)♪
子供子供子供子供子供子供子供子供子供子供
子供子供子供子供子供子供子供子供子供子供
子供子供子供子供子供子供子供子供子供子供

総勢30人の子供と産まれたばかりの双子を抱いた麻衣がそこにいた。

「はい、じゃ、みんな揃った・・・あ、あら?8人ばかり足らないっていうか、八つ子グループはどうしたの?」
「ママ、今日は八つ子のバスタイムが一番遅い番だから、まだ入っているのかもしれない。」
「え?まだ?・・・しょうがないわね。じゃ、ママはバスルームを見てくるから、みんなはそれぞれ部屋に入ってお休みなさい。」
「は〜い♪お休みなさい、ママ♪」

そして、順序よく列を作って・・ではなく、草原の草食動物の一斉移動よろしく、どどどどど〜〜っ!と大広間から続いている螺旋階段を、先を競うようにして元気よく彼らは上がっていった。


「八つ子が今日は最後だったのね。なんかあの子たちって異様に自集団意識が強いのよね。九つ子はそうでもなかったんだけど・・・って・・・・はっ!びっくり
急いで双子をベッドに寝かせ、ワンフロア全てを使って作った広いバスルームに向かった麻衣は、今更ながらにはっと気付くことがあった。

「ち、ちょっと待って・・・八つ子って・・・あの子たちのトップって・・・・あんまり子供が多すぎて、まさかまたそんな大勢の子を産むなんて思ってなかったから気が動転してて、気付かなかったけど・・・・今更だけど・・・母親失格かもしれないけど・・・マで始まる名前の八つ子のトップは・・・・・」
そうつぶやく麻衣の顔からさ〜っと血の気が引いた。

バスルームの引き戸を開けると、案の定、そこでは4対4でグループ分けした八つ子たちの、模擬戦が繰り広げられていた。
飛び交うタオルと石けん、バリケードよろしく高く積み上げられたイス。

「マイ!出てらっしゃい!首謀者はあなたでしょ?!」
大喧噪で包まれていたそこは、一瞬にして静まりかえった。
そして、マイと呼ばれた八つ子の一番最初に産まれてきた女の子がひょっこりと麻衣の前に進み出た。

「ごめんなさい、ママ、ちょっとのつもりが・・」
「ちょっとのつもりが、じゃないでしょ?」
麻衣はかがんでマイの視線に合わせじ〜〜っと彼女を見つめた。
と・・・にんまりするマイ。
(まずったわ。やっぱりそうだったのね?)
マイのそのにんまり顔に麻衣はとあることを確認すると同時に、マイという名前にもっと早く気付くべきだった、と後悔する麻衣。
しかし、時すでに遅し
「とちゅげきーーー!」
「わーーーーーー!!!!!」
「え?え?」
どっぼーーん!
質より量・・・違っ!、多勢に無勢、大人であり母親である麻衣も、さすがに8人にいっきにかかってこられては、どうしようもなかった。
「なにするのよっ!マイ!」
「だって、ママと一緒にお風呂入りたかったんだもん。」
目頭にうっすらと涙を浮かべて言い訳するマイ、と、残りの7人の顔を見て、麻衣は苦笑した。
「そうね、少し大きくなって、お兄ちゃんお姉ちゃんになったからって・・・最近お風呂も一緒に入ってなかったわね。」
無言でうなずくマイの頭を麻衣はそっと撫でる。
「でも、いいこと?そうならきちんとママに言ってちょうだい。」
「だって、ママ忙しそうだもん。」
「そうね、でも、そんなときはお手紙でもいいのよ。」
「あっ!そうか!」
「じゃ、一件落着ね。ママ、濡れちゃったお洋服を脱いでくるから、お行儀良く待ってなさい。」
「はーい。」

そして、一旦バスルームから出て、脱衣所で服を脱いでから入った麻衣は再び目を丸くする。
それは、マイの号令の元、あれほど散乱していたバスグッズがきちんと片づけられていたのである。

「末恐ろしいわね、マイ・・やっぱり・・・・あのマイ?・・・・じゃ、今度はイーくん筆頭に10つ子でも産むべきかしら?(おお〜い!)」
ため息をつきつつ、麻衣は、早くもリーダーシップを見せているマイに親ながらも恐怖を感じていた。
(ストッパーのいっちゃんが必要よね。今はまだ聞き分けがいいけど、反抗期に暴走でもしたらどうなるか・・・パパいっちゃんでなくストッパーになるマイのいっちゃんが・・・でも、必要と言ってもこればっかりはねー・・・)


翌日の午後、その統率性を買われたマイは、オムツたたみ係を任じられた8つ子の陣頭指揮をとるはめになった。
麻衣とマイの戦いはこうして始まった(え?
カテゴリ: +麻衣の呟き | 12:30 | - | - | -